Research

研究内容

当研究室では、「人が本来有する自然治癒力を妨げない療養環境を提供することで健康の回復を助ける」という考えに基づき、個々の健康ニーズに合わせた寝具の設計や睡眠環境の提供を目指しています。

療養中の患者さんに深い眠りを

良質な睡眠は円滑な病状の回復に不可欠ですが、身体症状や治療上の制限などによって睡眠が妨げられている患者さんがおられます。当研究室では人間工学的な手法を用いて不自然な睡眠姿勢をとらざるを得ない患者さんの睡眠を妨げている影響を緩和するためのソリューションを開発することを目指しています。

避難所でも十分な休息を

近年、地震や洪水による大規模災害が増えています。避難所における雑魚寝や車中泊は様々な健康障害の原因となることが知られています。東日本大震災を機に、避難所に段ボールベッド等が導入されるようになりましたが、被災者が十分な休息をとるにはまだまだ課題が残っています。当研究室では主に避難所における非常用寝具に関する研究開発を行っています。

活きいきと働くために

良質な睡眠には夜間のメラトニン分泌に伴う円滑な体温低下が不可欠です。しかし、夜勤後の就寝ではメラトニンが十分に分泌されず、睡眠中の体温も十分低下しないことがわかっています。また、基礎体温が上昇する黄体期の女性は卵巣ホルモンの影響で日中の眠気が増大しやすい一方で、睡眠の質は浅くなりやすいことが知られています。当研究室では睡眠中の体温変化に着目し、交代勤務者や女性労働者の睡眠の質を改善するための睡眠条件に関する研究に取り組んでいます。